皆さんは、「何のために学校に登校し、何のために学習をするのか」こんな事を考えたことはありますか。
人は後天性の動物で生まれた時には、一人では何も出来ず、自分一人で生きていけるまでには、大人の助けが何年も必要です。このことは何を意味しているのでしょうか。人は人から助けられることによって、愛情を知り、育み、大人になるのです。
何のために学習をするのか、それは、より良い大人になる為に学習をするのです。
何のために学校に登校するのか、それは、他者と学び成長し、みんなの自由を認め合い、みんなが自由で幸せに生きるための力を育む為に学校があります。
そもそも教育は、その時代に必要な人を創る為にプログラムされています。
では、これからの世の中はどう変化していくのでしょうか。また、生きていく為に必要な力とは何なんでしょうか。その答えは、現在はありません。
答えのある仕事は全てAIが出来るようになり、創造力が必要な仕事を人がおこなうようになります。ただ一つ言えるのは、自分自身を知っていること(メタ認知能力)を高め、自己理解ができるようになることです。
現在、学校という枠組み、組織そのものが限界にきていると感じています。
そこで、本校はこれらの課題に積極的に向き合い、チャレンジしていきます。
本校創設者里見純吉先生は、女性の地位向上を掲げ、建学の精神を「愛と真実」を謳い、「作物は自ら育つ、農夫が培い水を注いで天然の作物を成長させるがごとくに、若い生命を育てる。私達教育にたずさわる者は、鉄工所で鋳型に入れて物を作るように学生生徒を扱ってはならない」また、「学園に来たり学ぶ者は、知識、技能より、その第一に良き人間になることを心がけなければならない」と訓示しています。その基盤を伝承し、18歳が頂点の学力を目指さず、高校生活は、認知能力、非認知能力共に基礎を積み上げ、誰もが体験したことのない環境の時代を生き抜く力を育むことに挑戦します。
学生時代は、失敗することから学び、成長するものです。より良い大人を目指し、社会に出てから勝負しましょう。
校長 大崎 俊人